基盤看護学研究グループ 下田先生・矢野先生らとの共同研究がBMC Res Notesにアクセプトされました。
北大保健科学研究院 基盤看護学研究グループ 下田先生・矢野先生らとの共同研究がアクセプト(BMC Res Notes 2015, 21(8):807)されました。
病室環境の清潔度を計る指標としては「ATP測定法」や「スタンプ培養法」が知られています。しかしながら本研究室では以前、基盤看護学研究グループとの共同研究(BMC Res Notes 2014, 7:121)により、これら2つの指標値が必ずしも一致しないことを報告しました。今回の研究では病院内に存在する“素材”に注目し、テーブルや手すり、床、ドアノブなど488箇所の表面を拭き取ってATP測定とスタンプ培養を行ない、表面素材の違い(木質、ステンレス、メラミン、塩ビ等)が指標の値に影響するかを調査しました。
測定の結果、ATP測定法ではそれぞれの素材によって測定値が大きく変動し、特に木質やメラミンの表面で高い値を示しました。一方、スタンプ法ではどの方法でも測定値に有意差は認められませんでした。このことから、ATP測定法は病室内環境の測定方法として有用であるものの、その値を評価する場合には表面素材の違いを考慮する必要があると考えられました。